danceintent’s blog

定年後 元気なうちに海外生活

問題提起はシンドイけれど 建設的な提案はより難しい

 
日本の心を伝える 国史研究家 小名木 善行 氏 
小名木 の提示は 終始一貫している
史実を基にした洞察力 命を懸けているのがわかる 
 
小名木氏の主張が まんべんなくちりばめられ
詰みかかっている日本の現状に対し 建設的な一手を示す
 
最近のブログを以下に転載します
 
 

リットン調査団といえば、昭和7年3月に満州国の正統性をめぐって支那国民党の提訴に基いて国際連盟から満州に派遣された調査団です。
近現代史の重要なエポックであり、ご存知の方も多いかと思います。

リットン調査団は、満州に向かう途中、日本に立ち寄りました。
このとき日本国内では単に実務的かつ事務的な実情の説明会を開催し、海外の賓客として、型通り食事等のおもてなしをしました。
ここまではきわめて普通のことです。

続けてリットン調査団は、支那に渡り、そこで蒋介石率いる国民党のもてなしを受けました。
蒋介石は、港で調査団を盛大に迎えたあと、宿泊施設に調査団を案内しました。
その沿道には、あらかじめ多数の乞食や傷痍軍人が配置されていました。
そしてそれらがすべてが、日本軍の非道によってもたらされた惨状だと調査団に説明しました。
港での歓迎と、沿道の地獄絵図、それは見事な対比でした。

宿泊所では、リットン調査団のひとりひとりに、最高の支那人美女の性接待が付きました。
そして調査団のひとりひとりに、中世支那の高価で贅沢な品物がプレゼントされました。
そして、それら高価な品々を生産できる支那が、日本の横暴によって破壊されているのだと調査団に告げました。

リットン調査団は、このあと満州に入り、実情をつぶさに調査しました。
そして結果は、日本が満州においてきわめて素晴らしい建国への協力を惜しみなく行っているという事実を全て認めながら、結論だけは違法な建国であり、日本の満州建国は許されるべきものではないとされました。

実際には、沿道にいた多数の乞食は、もともと支那社会の貧困がもたらしたものです。
並んでいた可哀想な傷痍軍人は、実は支那では、軍人とヤクザと暴徒は同じものです。
つまり、自分が悪いことをしたから怪我を負った者たちです。
性接待をした多数の美女たちは、言うことを聞かなければ自分が殺されるだけでなく親兄弟まで殺され食べられてしまうという恐怖を、しっかりと味合わされている女性たちでした。
また、多数の金品は、何もリットン調査団のために用意されたものではなく、もともとは清朝紫禁城内にあった宝物を、国民党が勝手に横領強奪したものでした。

つまり国民党によるリットン調査団の出迎えは、すべて計算された籠絡でした。
日本が正直にありのままの実情を調査団に見てもらおう、何事も包み隠さず、良い所も悪いところも、彼らの第三者としての視点で自由に見ていただこうとしたのに対し、国民党は、まさに宣伝工作によって、リットン調査団を籠絡していたのです。
そして結果は、国民党の思う壺となりました。

支那社会では、カネと女で籠絡し、言うことを聞けば天国のような贅沢と大金と権力、言うことを聞かなければ地獄のような仕打ちを受けて殺されるという二者択一による工作は、これは古い昔から行われたあたりまえの方法です。
残念ながら、日本にはそのような風習はありません。
なぜなら日本は、神話の昔から、そのような籠絡を軽蔑し、正々堂々と事を前に進めるということが国のあるべき姿であり、常識とされてきたからです。

この姿勢は、古事記の国譲り神話にあります。
国譲り神話では、中つ国への降臨を指名された天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)が、「下界は騒々しい」と言って帰ってしまわれたことから、天孫降臨のための下準備として天菩比神(おめのほひのかみ)、続けて天若日子大国主神が治める葦原の中つ国に派遣されています。
けれど、天菩比神は大国主神に媚びて三年経っても復奏せず、次に派遣された天若日子も、大国主神の娘を充てがわれて八年経っても、復奏してきませんでした。

つまり、巨大な財力と武力、つまりウシハク権力によって籠絡されてしまうということは、実は神代の昔からあったわけです。
これに対抗しえたのは、建御雷神でした。
圧倒的な武力と、揺るぎない強い信念と責任感を持った建御雷神の登場によって、はじめてウシハク主が脱帽して、国譲りが行われています。

この国譲りを迫ったときの建御雷神は、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜(をはま)に降りると、波の上に十掬剣(とつかのつるぎ)を逆(さかさま)に立て、その剣の前(さき)におおあぐらをかいて座ると、真正面から堂々と大国主神に、
「汝(いまし)が宇志波祁流(うしはける)葦原中国は、
 我が御子の知らす国ぞと言依(ことよ)さし賜ひき。
 ゆえに汝(いまし)が心は奈何(いか)に」
と問うています。
そして大国主神が、「息子二人の意見を聞かないと」と言い訳をすると即座にこの二人を追い詰め、国譲りを承諾させています。

まさに「圧倒的な武力と、揺るぎない強い信念と責任感」のみが、買収に籠絡されない秘訣であることが、古事記に説かれているわけです。
逆にいえば、「圧倒的な武力と、揺るぎない強い信念と責任感」がなければ、ウシハク支配者からの籠絡を防ぐことはできないということも、この物語は示しています。

戦前において日本は、まさに文民統制によって、大陸への戦力の逐次導入を行いましたが、結果として十分な成果を上げることができませんでした。
そしていまでも、中共政府は、中共政府が行ってきた悪事の数々は、ことごとく日本によってもたらされたものだと国内で教育し、世界で宣伝しています。

戦前の軍人のみなさんが、「揺るぎない強い信念と責任感」を持って大陸に出兵していたことは事実です。
しかし、では「圧倒的な武力」を保持していたかといえば、それは違います。
武力では、良くてイーブン、多くの場合、むしろ装備の点では、英米独の後ろ盾を得た国民党軍の方が、優秀な装備を持っていました。
兵力に至っては、常に20倍から50倍の敵と戦うことが常でした。

振り返ってみれば、
1 圧倒的な武力
2 揺るぎない強い信念
3 責任感
のうち、2と3はあったけれど、1が欠けていました。

ではいまの日本はどうでしょう。
戦前と実は、何も変わっていないのではないでしょうか。
日本は、中共に対して圧倒的な武力を持っているどころか、中共政府が武力強化できるように資金援助までしているのが実態です。
情報面においても、ありとあらゆる捏造による情報操作をしてくる中共や韓国に対して、日本はほとんど一方的に言われっぱなしです。つまり圧倒的という意味では、捏造情報が、事実を情報量で上回っています。

では、揺るぎない信念はどうでしょうか。
学校教育の段階から反日教育を仕込まれ、テレビや映画では、リアルでは絶対に勝てないケンカの仕方しか放送されない。
特亜は、全然事実と異なるけれど、反日教育の成果として、日本は悪い国という揺るぎない信念を持っているのに対し、日本では、揺るぎない信念を持った人は職を追われたり逮捕されたりするというありさまです。

結局いまの日本が、日本として成立しているのは、自衛隊員の国を守る責任感と、米国の軍事力の傘の下にあるという、この2点だけが、かろうじて日本の主権を支えているということができます。

なかなか不況から抜けだせないでいる日本ですが、実は、日本が軍事を強化することは、景気を一変させるインパクトを持ちます。
実は、いまの内閣の経済対策が、かならずしもうまくいかなかった原因は、金融マンの世界では、しごくあたりまえのことでしかありません。

なぜなら、政府の景気対策金は、その多くが銀行に対して、貸付準備金として交付されるというカタチでした。
公共事業費にすれば世論の批判を浴びるということで、銀行に金を渡して、市中にばらまいてくれとやったわけです。
ところが銀行からみれば、貸せる先がないし、焦げ付けば不良資産になります。
そうやすやすとは金を貸せない。

企業もこのご時世です。
カネを借りたくない。
いくら金利ばかりを下げられても、いつ銀行にカネの回収を求められるかわからないご時世の中では、安心して銀行からカネを借りることなどできません。

また貸す側の銀行にしてみれば、こんなに金利が低ければ、リスクヘッジができないし、貸しても儲けがないのです。
そうなると、お金をただ銀行の金庫の中に寝かせるだけになり、結果として、お金は市場に流通しません。
あたりまえのことです。
だから、景気対策金に莫大な予算が計上されても、世間の景気は一向に良くなりません。

要するに、新たな産業振興(育成)による資金の循環がなければ、景気回復はありえないのです。
そして実は軍事は、ものすごい産業です。
では、日本国政府が、震災などの災害対策や情報面を含めて、自衛隊の国防予算を、年間20兆円、10年で総額200兆円の予算を組んだらどうなるでしょうか。
日本国内景気は、軍事関連需要によって、まちがいなくいっきに好転します。
同時に災害に強い国家つくりができ、さらに支那や韓国から舐められない国がまちがいなくできあがります。

要するに、責任を問われることのない、無責任な連中や政党が、国防をないがしろにし、国民が最も求める豊かで安全で安心な国作りを、阻害しているのです。

パチンコ産業にいくらカネを費やしても、日本の景気は良くならないし、日本の国際的地位もあがらないのです。
ところが国防に力をいれれば、日本の景気はいっきに回復するし、世界から侮られない日本が誕生するし、国民の生活は豊かになるし、安全になるし、安心して暮らせる社会が実現できるのです。
そして世界に向けて、堂々と、卑劣なインチキを告発することができるようになると、私は思います。